初詣スポット

氏子について

氏子は神社の会員（メンバーシップのメンバー）のようなものです。 ただし入会手続きなどは一切必要なく、ただそこに住んでいるというだけでメンバーになります。 地域共同体の一員という意味でのメンバーで、共同体統合の象徴が「神社」です。 初詣やお祭りなどの行事（神事）を通して地元意識を持って貰えると幸いです。

区民なら 全員 福島天満宮、野田恵美須神社、海老江八阪神社、浦江八阪神社のどれかのメンバーです。 それぞれの氏地（旧村域）を合わせると福島区全域をカバーします。 1 年に 1 度だけでもお参りに行きましょう。 何か良い事があるかも知れません。

なりたち

福島区の神社はこの辺りが陸地化して人が住むようになった頃に土着信仰の神様を奉ったのが始まりとされていて、およそ 1,000 年ほどの歴史があります。 どこもだいたい同じ頃です。 1,000 年の時間の流れの中で鎮守としてこの土地に住む人々が支えてきた施設です。 それってスゴイ事かも。 パワースポットとして他の追隨を許しません。

どこへ行ったらいいの？

どこでも良いです。 神社はメンバー（氏子）を拘束しません…が、できれば自分が所属する神社（氏地の氏神）に参拝するのがスジだと思います。 自分がどこの氏子か分からない場合は現在住んでいる町名を基準に以下の要領で決定して下さい。 だいたい合ってると思います。 一部例外もあるので詳しくは地域の町会関係者かお年寄りに聞いて下さい。

福島

福島天満宮です。明治初頭の西成郡上福島村に相当します。 旧淀川（堂島川）沿いは古くは大阪天満宮の神領とされていました。 戦前は天神祭の船渡御が堂島川を下って江之子島で上陸し千代崎の行宮まで行きましたが、高度成長期の地盤沈下で橋の下をくぐれなくなってコースが変更されました。福島天満宮や下之天神はそのコース上にあります。

玉川・野田・吉野・大開

玉川恵美須神社です。かつての西成郡野田村に相当します。 ただし旧淀川（堂島川）、安治川沿いはかつての西成郡下福島村なので下之天神（天神社）になります。

海老江

海老江八坂神社です。 明治初頭の西成郡海老江村に相当します。

鷺洲

浦江八坂神社（素盞烏尊神社）です。 北区大淀も元は同じ西成郡浦江村に該当するのですが区の線引が適当に行われた為に分かれました。 また浦江聖天は古くから信仰を集めてきたお寺です。

• 参考: 福島区の氏神

春日神社（玉川 2 丁目）

福島区の旧家である藤さんの始祖を祀る神社です。 ノダフジ発祥の地として知られています。 こちらをご覽ください。

豊光神社（野田 6 丁目）

野田 6 丁目や野田 4 丁目の西九条に近い人は大阪ダイヤビル敷地の一画にある豊光神社へお参りして下さい。 この辺りは江戸時代の安井九兵衞請所が安井村になり明治 22 年に下福島村と合併しています。 明治 40 年に豊光神社も下福島村社の下之社（天神社）に合祀されたのですが最近になって地元関係者の人によって再興されたそうです。 明治 4 年の社格制度によって無格社とされましたが元は地域の鎮守でした。 尚、安井村は昭和 50 年まで安井町としてありました。

西九条神社（西九条 1 丁目）

西九条駅南側の野田寄りに西九条神社があります。 北区にある浦江八坂神社が福島区の氏神なら此花区の西九条神社もと思うのですが、これは旧 九条村（現 西区）の茨住吉神社の行宮（御旅所）になります。 ここはお神輿（みこし）が安治川トンネルを通ってやってきます。 昭和 19 年のトンネル完成前は渡し舟で渡ってきたそうです。 1684-1698 年の安治川開削によって旧 九条村（衢壌島）が分かれたので今では別の区になってしまいました。

その他にもありますが詳しく知りたい人は近所のお年寄りに聞きましょう。

参拝要領

10 円から 100 円ぐらいのお賽銭を用意しましょう。 社殿の前で本坪鈴（すず）を鳴らして拝礼し柏手（かしわで）を打って下さい。 これで神様がお出ましになります。 お正月は疲れ気味だそうですので少し控えめに。 むやみに形式に拘る必要はありません。初詣に行くという行為が貴重なので格好は問いません。 でもお正月ぐらい正装で参拝するのも良いと思う。男女ともに着物でどうぞ。

神社の意義

神社（氏神）は「そこに人々が住んできた証し」だと思っています。 誰かが建立したのでしょうが、「誰か」は殆どの場合わかりません。 私が神社に行く理由は名もない民衆の心の拠り所が今に残っているからです。 宮司さんのいらっしゃる神社もありますが、その多くは明治以降です。 それまでの長い間、地元の人々（氏子）によって管理、運営されてきました。 そこで生まれ育った人々のアイデンティティーの象徴として守られているのかもしれません。

その土地それぞれに歴史があり人々の営みがあったということに思いを馳せるのは人生を豊かにしてくれます。 悠久の時間の流れの中にある自分を見つめるためにも足を運んでみてください。

• 関連: 神社について

その他

クリスマスを祝うクリスチャンだから神社じゃなく教会へ行くよという人もいるでしょう。 OK です。 福島区には心斎橋 大丸を建てた設計者になる大阪福島教会があります。 新春ミサへどうぞ。